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「大丈夫だよ、香織さん。」
優の口は勝手に動いていた。
「今度、ケーキ奢ってくれれば、それでいいから。」
にこっと優は笑った。
香織は目をパチパチと瞬かせたが、やがて微笑んだ。
「特大ケーキをごちそうするよ!」
優はこの瞬間、香織という友達を得ることになった。
「そういえば…雄大。千鶴が話したいと言ってたわよ。
仕返しできてよかったって。」
香織が雄大の方を見つめ、真剣に話した。
「千鶴…が?」
雄大は驚いた様子だったが、複雑そうに顔をしかめた。
「千鶴、もうすぐここに来るから。」
「…わかった。
みんな、ちょっと出てくれるか?」
「うん…」
優が心配そうに頷いた。
「そんな顔すんなって。」
優にキスをして、雄大はにっこり笑った。
「!?////」
慌てた優は、猛ダッシュで屋上を後にした。
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