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<優サイド>
(雄大が、キスしてた…でも。なんで私、こんなに嫌なんだろう。
どうしてこんなに…)
「優…」
走り続けてる私を、聞き慣れた声が呼び止めて振り返った。
「…………」
晃は私の顔を見た瞬間、驚いた顔をして駆け寄り私を抱き寄せた。
「あき…」
「――俺じゃダメか、優?」
「な、なに?晃…っ?」
晃が再び、私を強く抱きしめた。
切ない顔で、私を見つめる。
「――俺は優を、泣かせたりしない。」
晃は、いつの間にか出てた私の涙を拭った。
「泣いてないもん…」
「へぇ……じゃあ、舐めてもいい?」
「な゛っ!?」
晃の言葉に驚いて私は目を丸くして晃を見つめた。
晃は優しく微笑むと、私の頬を舐めて至近距離で見つめてきた。
(う、うわ…っ///)
胸が高鳴り、顔が紅潮していくのがわかる。
「優の涙の味がする…」
近くで囁かれた声はなんだか艶っぽくて、ドキドキした。
「俺と付き合ってよ、優。」
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