切なき想い

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「それって……」 「ストップ!」 私が言いかけると晃が阻止した。 「どっかに付き合って欲しいとかじゃないし、恋愛対象としての意味だから! 返事は今しないで。 優が返事くれるまで、いくらだって待つし!」 晃は顔を赤らめながら必死に話した。 必死さが伝わって、こっちまで恥ずかしくなった。 「急がなくていいし、ただ…ちょっとはそういう風に考えて欲しいから。」 ――晃は、優しい。 私の気持ちをさりげなく優先してくれてるのが、すごくよくわかる。 「あー!!俺、翔太とちょっと約束あるから!」 そう言うと晃はその場を逃げるように走り去った。 わざと、気まずくならないようにしてくれたんだきっと。 “俺と付き合ってよ、優。” 頭の中で、彼の真剣な言葉が繰り返される。 でも、私は気付いてなかった。 この時に、影から見ていた人がいたことに。 晃の告白によって、私のまわりが変わっていくなんて わかるはずもなかった。 [切なき想い]-END-
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