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その日は、朝から気温も気分も落ち込んだまま、何をするでもなく、ただ、人混みの中を歩いていた。
ふと気がついたら、人混みを通り越し、公園のようなところにいた。
こんなに寒いのに、ベンチにはそれぞれ何組かのカップルが肩を寄せ合い愛でも語り合っているのだろう。
『…(こんな寒い中、喫茶店とかじゃなくて、こんな何もない公園で語り合うなんて…よくわからないや…)』
僕は、ルックスも学歴も中途半端で、もう20にもなると言うのに、女の子と付き合ったことも、好きになったこともない、奥手というか、あまり異性に興味を持たない、
『変』なやつだった。
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