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『暗いな…。』
俺は帽子を被り、ヘッドバンドに付いているライトをつけた。
3段程先の梯が照らされる。
一時間くらい登っただろうか。
腹が減ったので俺は段に絡むように座り、コンビニから買ってきた大量の板チョコの一枚をパリポリと食べ始めた。
街の光はだいぶ小さくなったものの、まだ広く散らばっていた。
時計を見ると夜の9時過ぎだった。
『ふん、地上にへばりついてるヤツらめ、俺の高さを見て驚くがいい。』
独裁者とはこんな感じか。
また2時間程登り続けたが、眠くなったので持っていた寝袋を梯のありとあらゆる所にくくりつけ、頭ジラミのように側面に引っ付くようにして眠った。
全く信じられないが、本当に眠った。
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