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朝目覚めた時はさすがにビックリした。
そりゃそうだ。目を開けたすぐ下には点のような建物がたくさん並んでいる街なのだ。
俺は慎重に寝袋から出る。
時折吹く突風の中、なんとかして寝袋を収納した。
軽く体の骨をコキポキと鳴らして気合いを入れる。
雲はだいぶ近くなった。
どんな高層ビルももはや俺の高さに勝てないだろう。
今までチビだからおまえらデカい奴らを見上げていたが、今は首が痛くなるほど下を見てもおまえらは見えないんだ。
『俺の大きさを思い知ったか!』
頭の中で豪語し続け、俺は登り続けた。
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