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学園祭の準備で忙しいセレスティア女学院。
赤坂真奈美と緑川優子の二人も準備に追われ、忙しい日々を送っていた。
彼女達のクラスはオープンカフェをやる予定で、メニュー担当に任命された二人は、遅くまで学校に残り、メニューの作成に頭を悩ませていたのだった。
「一般の人も来るんだから~、定番メニューは外せないわよね~」
「定番というと…焼きそばとかたこ焼? お好み焼きとか?」
緑川優子が幾つか候補を挙げるが、赤坂真奈美は呆れたようにため息をついた。
「…炭水化物ばっかじゃん。もっとオシャレなの挙げられないの~?」
「…例えば?」
「パスタ、ピザ、ケーキ」
「…自分が食べたいもの言ってない?」
「バレたか~」
そんなやり取りを繰り返すものだから、仕事なんてほとんど進まない。
時間だけが虚しく浪費されていた。
「白河さん、呼ぶんだから下手なもの出せないよね~?」
赤坂真奈美が意地悪そうに言った。
緑川優子が顔を真っ赤にしてうつむく。
「もう誘ったの~?」
うつむいたまま、小さく首を振る緑川優子。
「会う機会ないもんね~。村崎先生に頼んでみる?」
「それなんだけど…」
緑川優子が顔を上げて、恐る恐る口を開いた。
「村崎先生…白河さんのこと、好きだったりしないかな?」
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