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空気が固まった。
お前らって言った…
お前らって…
あたしと…お母さん?
「チクショウ、チクショウ」
そう呟きながら、父親はリビングへ戻ってしまった。
母親は、呆然と立ち尽くしている。
意味もなく笑おうとしてるけど、唇がブルブル震えるだけで、とても奇妙な顔になっていた。
あたしはそんな母親の顔なんか見たくなくて、急いで自分の部屋へ入りドアを閉めた。
「チクショウ…チクショウ…それはこっちのセリフだよ」
ドアにもたれて、あたしは泣いた。
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