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「なぁ、クリスマスはどうする?」
学校からの寄り道で向かった渋谷のマックで、ケンケンが聞いてきた。
ああ、もうクリスマスか。
月日が経つのってホント早い。
あっという間にババァになっちゃう。
「んー。どっか遊びに行こうよ」
「だから、どこに行く?」
どこったって、イルミネーション見たりとか、そんな程度じゃん。
お台場だろうとヨコハマだろうと青山だろうと近所の福祉会館だろうと、どこでもいい。
でもそんな事いったらケンカになるだけだし、カワイゲないもんね。
「去年は恵比寿行ったんだよね。じゃあ今年は東京ドームシティとかは?」
あたしは、去年バカラ社の世界最大級とかいうシャンデリアを、ポカンと口を開けてみていたケンケンを思い出して、ちょっと笑った。
「おー、じゃあソレな」
わかってない。
ケンケンは東京ドームシティのイルミネーションがどんな風なのかなんて、わかってない。
なのに、こんな簡単に決められちゃうと、きっとあたしの事自体どうでもいいんだろうなって思う。
多分、本当にどうでもいいんだろう。
じゃあ何で付き合ってるのか?
きっと、別れるのが面倒なだけ。
だからって、ケンケンが悪いとは思わない。
あたしもそうだから。
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