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そんなテキトーな付き合いをしているあたし達は、タワレコ回ったりカラオケしたり、テキトーに遊んでバイバイした。
時間は夜の9時。
少し混んでる電車の中で、駅に着くまでケータイのアプリゲームして時間を潰した。
家に着いてもあたしのご飯はない。
ずっと前、夜中の4時過ぎに帰宅した事がある。
ケンケンと付き合って間もない頃だ。
そっと家に入ると、真っ暗なダイニングテーブルに母親がじっと座っていて、目の前にはあたしのご飯が並べられたままになっていた。
母親の、ウツロな目をした蝋人形のような顔が怖くて、タダイマもゴメンナサイも言わずに、すぐに自分の部屋へ入った。
それ以来、夜8時までに帰らなかったら、母親はあたしのご飯を捨てるようになった。
お風呂からあがって、自分の部屋でコンビニで買ったジュースやおにぎりを食べていると、ミナからメールが入った。
『リコチン✋😌オヘロヘロ
来週リョーさんがやるイベいかない?😍❤〓✨』
あたしはミナに電話した。
「イヨー」
「ナニ、来週のいつ?」
「えっとぉ、水曜!ユウナも誘ったナリ」
「わかったナリー」
その後クダラナイ話を延々2時間して、電話を切った。
父親はまだ帰ってきていない。
どうせどっかで飲んでるんだろう。
酔っ払った父親と顔を合わせるのは面倒だ。
あたしは部屋の明りを消して、さっさとベッドに入った。
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