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博之は スナック「マサ」でのアルバイトの経験がある。
開店当初のメンバーを一代目とすると、ちょうど三代目のメンバーにあたる。
「ヤスさんはジャニ系のいい男でな、背が低いのが悩みやったなぁ~」
博之が懐かしそうにはなす。
「カウンターの床に台を置いてその上に乗って身長ごまかしてたんやで。」
「そうなんだ。いまはヤスさんは何をしてらっしゃるんですか?」
悟がヤスに興味を持って聞いてきた。
博之は少し黙ったままでグラスをあけ、話だした。
「おしいやつをなくしたよ。癌だったらしい。」
悟、満は驚きの表情になった。
悟郎は知っているのか、黙って酒を飲んでいる。
「癌って…」
「胃癌だったみたいやわ。酒ばかり飲んでたのにや、肝臓癌かと思ったけど…。結局は発見が遅れたせいで身体じゅうに転移しとったみたいやわ」
博之は淋しそうに話した。
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