1.冬の始まりに

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床をモップかけしてイスを所定の位置に戻しながらテーブルの上を拭いていく、いつもながらの単純な開店準備の作業だ。 店内に入ってきた悟に 「ところで、悟。看板の電源はいれたんか?」 と、思い出したように満が聞く。 「あっ!!」 悟郎が大きな声を出す。 どうやら、電源を入れ忘れたようで、悟が再びドアをあけて表口に走っていった。 「しょうがない奴だ・・」 悟はちょっとばかし慌てるところがあるなと満は思った。
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