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「えっ……? ちょっと待っ」
慌てるしずくの言葉をもろともせず、羽は羽ばたく速度を上げ続け風圧に前髪が額にはりつく。
さっきまでは安定感のあった体もコントロールがきかずに凄い勢いで左右をいったりきたりしていた。
「っ……あたしの馬鹿ーっ!」
しずくは叫んだ。どうやらさっき小鳥達とすれ違った時に、集中していた心が乱れコントロールがきかなくなってしまったらしい。
「目が……回るっ」
目の焦点が合わず戸惑うしずくをよそに体は勝手に飛び続け、いきなり体を柔らかい感触が包み込む。
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