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「まふっ……」
しずくは、淡いオレンジ色の花が一面に咲き乱れるお花畑に顔面から飛び込んだ。
勿論自分から飛び込んだ訳ではなく体の自由がきかなかったからだ。
そこに咲く花は、人の掌くらい大きな丸い花びらが重なりあい明るい雰囲気を漂わせていた。
しずくは花のおかげであまり衝撃を受けずに済み、ゆっくりと起き上がる。
ブーツに生えていた羽は既に消えていた。おそらくこの場に着いた時消えたのだろう。
「ここは何処なんだろ、ペクタルに着いたの?」
服についた花びらを払い、ポケットから1枚の紙切れを取り出す。
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