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「ねえ」
「はい?」
「これでサンタさんはお願いきいてくれる?」
その言葉に、店員は困った表情を見せる。
「そ、そ、そうだよ。え~と、サンタさんは夜中じゃないと、皆のお家に行けないんだ。だから、お願い事は手紙にして、置いておいてね」
「うん。お手紙書くから、ちゃんと見てね」
聖良はにっこり笑うと、歩き始めた。
寄り道しないように、落とさないように、真直ぐ家へと向かう。
テーブルの上にケーキを置くと、自分の部屋に戻り、学習机の前に座る。
勿論、サンタクロース宛の手紙を書く為だ。
お気に入りの便箋に、丁寧に文字を入れる。
その傍らには、壊された貯金箱が置かれていた。
全部書き終わると、封筒に畳んでいれて、大きなシールで封をすると、引き出しの中にしまいこむ。
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