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気まずくなったのと聞きたい事があったから、おばあちゃんを呼ぶ。 「よっこいしょっと。なんじゃい?どうした?」 ゆっくり椅子に座ったおばあちゃんにポケットから蔵で見つけた玉手箱をだした。 「これ、蔵でみつけたの。開けていい?」 「はて?何かな、それは」 「わかんない。まだ開けてないんだぁ」 「開けてみぃ」 いいの? って中見たいから持ってきたんだけどね。 「またお前はなんでも持ってくる」 「いいんじゃ、いいんじゃ。どうせガラクタしかないしのお…」 二人の会話を聞きながら、赤い紐で縛られていたのをほどく。 埃を拭いたら、光沢のある黒がピカっと輝いた。 「開けるね」 何、これ? 丸い鉄のおせんべえに穴開いたものがでてきた。 「なんか…きれい。だね」 丸の穴の周りには菊っぽい絵と鳥の絵がかたどられていた。 「昔の飾りみたいなやつ?」 手にとると裏にもちょっと模様の入り方が違う菊と鳥の絵がかたどられていた。
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