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たぶん、その竹とんぼって私のなんだけどね。
まあ、いいけどね。どうせ遊ばないし。
それにしても…。
この鍔ってやつ、本当にきれい。
でも、もらっても使い道なさそう。
刀用かぁ。
刀なんてテレビでしか見たことないや。
「昂くんそろそろ寝よっか?おねえちゃんも行くから」
「ぼくまだいい!」
「ダメよ、明日遊びなさい」
後ろからお母さんの声がしてちょっと肩に力が入った。
「ゆんちゃんお願いしていいかしら?」
「はい。奏子さん。昂くん、おねえちゃん明日お外でたくさん飛ばしてあげるから寝よっか」
「うーん。おねえちゃんねむいの?ならいっしょにねてあげる!」
少し考えてから、ニッコリ笑って竹とんぼを手に近づいてきた昂くんを捕まえた。
「じゃ、お二階行ってまーす!おやすみなさい」
「おやおや、早いのお。ゆんちゃんいつもの部屋用意してあっから、そっち行くんじゃよ」
「はぁい。ありがと、おばあちゃん」
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