二日目

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私は男の人の着物をつかんだ。 しっかりと裾を持って引っ張る。 「ちょっ、ちょっと待ってください!本当に昨日はここには来てないと思いますが…」 カチンときた。 「思う?思うってなんですかっ!?私が昨日あなたを見たんですっ!私の寝る部屋にあなたがいたのを!おばあちゃんたちだって知らないって言うし、私も見間違いかと思ったけど、あなたを見てハッキリした!」 まくしたてると、今度は男の人は目を丸くした。 「昨日の夜にはここに来ていませんって…わからない人だなあ」 裾を持つ手をつかまれた。 思わずびっくりして手を引っ込めると呆れたように男の人はため息をついた。 なんで?ため息つきたいのはこっちなんですけど! ムッとしてまた睨み付ける。 「おねえちゃーん!」 昂くん?! 聞こえた声に振り向くと玄関から昂くんが走ってきた。 「昂くん来ちゃだめ!おとうさん呼んで来て!」 「えー?きこえないよー?」 昂くんはこっちに走ってきた。 この人に会わせたら危ないかもしれないのに!
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