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おばあちゃんちは山の近くにある。 お昼過ぎに着いた私たちを、素麺と冷えたトマトとおばあちゃんが迎えてくれた。 長いドライブで疲れたのか昂ちゃんは座布団の上でぐっすりだ。 「お母さん、麦茶もらいますね」 お父さんのコップが空になってお母さんがおばあちゃんに声をかける。 「はい。どうぞどうぞ」 おばあちゃんはニコニコとお母さんに答えて私たちが素麺を食べている様子を見ていた。 おばあちゃんは、お母さんとお父さんのことは大賛成だったから、お母さんとも仲が良い。 孫も一人増えて嬉しい気持ちもあるようで今は近所に遊びに行ってるおじいちゃんも昂くんにはベタ甘だ。 素麺を食べおわった私はおばあちゃんとお母さんが世間話をしているのを縁側でぼんやり聞いていた。 「おねえちゃん!」 ドンッ! すぐ後ろでさっき起きて素麺を食べはじめていた昂くんが体当たりをしてきた。 「ぅゎっ、ビックリした。痛いよ。昂くんはご飯もういいの?」 背中にギュッとしがみついてぶら下がってきた。 「ごちそうさましたの!あそぼーよ!」 昂くんの体重が首にかかって危うく息がつまりそうになった。
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