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そう言った相手をよく見ると手に本を持っていた。
「俺も上ばかり見て歩いてましたから、お互い様って事で…」
俺の言葉に相手は少し笑って頷いた。
ピピピピッ…
俺の携帯のアラームが鳴った。
「あっ戻らないと…」
俺は携帯をポケットから出して時間を確認した。
外出には時間制限があった。
「じゃ…俺はこれで…」
俺は相手にお辞儀をしてその場を離れた。
その時、一回でも振り返っていたら相手がどんな顔をして俺を見ていたのかわかったのに俺は振り返りもせずに病院に戻った。
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