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  “いつもこんな感じで遊んでるんだ…” こんな風に家でくつろぎながら、ゲームの話やらで盛り上がっている貴方を見るのは初めてで、何だか新鮮に感じる。 私が遊びに来ていない時の、貴方の普段の生活がちょっとだけ分かった気がした。 貴方はいつも すごく楽しそうな笑顔で笑う。 貴方の笑顔を見るだけで… 貴方の笑い声を聞くだけで… 不思議と私まで 嫌なことも悲しいことも 全部忘れて笑顔になる。 そんな魔法が かかったような時間も もう、終わる───…。 「後、15分になったよ…」 私は、重い口を開いた。 「…じゃあ、行くか」 「……うん」 そして、貴方の友達の家を後にした。  
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