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放送で呼び出された黒屡と氷は、
密林フィールドに向かっていた。
何が起きるのだろうと期待している黒屡に対し、
氷は何もないことを祈りながら歩いていた。
フィールドにつくと、そこには三人の先客がいた。
「あんたらが対戦相手?」
「なんか、違うみたいダヨ?」
レイスは嫌そうに言った。
これがタッグバトルではないことに気付いているのだ。
そんな会話を、遠くからシノンは観察していた。
魔王の気が強くなっているのだ。
間違ない。あのメンバーの中に転生した魔王がいる。
胸が高鳴った。
「たぶんこれはチームバトルだ。」
「まぢかよ……。一番嫌いなやつがきた。」
「チームバトル……?」
「チームバトルは、最大五人でチームを組んでやるやつ。
何にも書いてなかったからランダムで決めたんだろうネ。」
レイスが不機嫌そうに言うと、シェンは笑った。
また今度な?と彼に言い聞かせるが、納得はしていないようだ。
「で、これからどうするのサ?」
「そりゃあ、相手を探すんだろ?」
「なんだか、緊張してきました……」
氷が呟くと、黒屡は大丈夫だと言うように、
彼の頭を撫でた。その行動で、シノンは確信した。
黒屡が魔王の転生した姿なのだと。
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