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校内にある自販機は紙パックのみ、差し出されたホットミルクは紙コップの職員室に教員用に置いてあるものだった。
何も言わず受け取り、一口飲んでみるとそれはほんのり甘かった。
チラリと絢を見ると、ほわんと笑っている。
「ちょっとお砂糖入れちゃった~」
その笑みとホットミルクは張り詰めていた鷹を癒した。
これを買うにはわざわざ職員室までいかなくてはならない、たった70円の自販機飲み物と言ってしまえばそれまでだかが、絢の気遣いが嬉しかった。
甘く暖かい液体が喉から胃へ流れるのを心地よく感じながら鷹は眠ってしまった。
絢の手を掴んだまま。
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