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そのあと、僕は学校に無事着いたが、見事に授業中で、素直にそのまま遅れた理由を言った。先生は、たしなめられるように僕を見たが、宿題は提出が出来ることが分かると見逃してくれた。
「危なかったな」
ウキーマーが、僕に、板のチョコレートを放り投げながら言った。僕は、両手でそれをキャッチして、お礼を言った。今日の昼食は、ウキーマーのおごりだ。どうやらお小遣いが入ったらしい。ゲートルは、すでに銀紙を剥いていてパキンっパキンっと食らっていた。
「遅かったから、こっちがひやひやしたもんだぜ」
「あんなに時間掛かるとはね」
「いや、すぐノートは見つかったんだ…でも、そのあと」
「そのあとなんだよ?もったいつけんぢゃねぇよ」
ゲートルは、イライラを抑えるように頬張ったチョコレートをかみ砕いていた。僕も前歯でガリっと噛んだが、なかなか割れなかったため口の中で溶かすことにした。
「そのあと、女の子に会ったんだ」
「女の子?」
ウキーマーが、僕と同じ食べ方をしながら言った。僕は頷いたあと
「しかも、ブルーと僕の目の色のオッドアイだった」
ゲートルの噛み砕く音が止まった。
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