59歳 元社長

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「あんた、なんでこんなことになった?」 おじさんはシケモクに火をつけた。 「あんたも、なんもなくなっちまったんだなぁ?」 ジロウは夢中でなにも答えない。口から煙を出しておじさんはさらに話を続けた。 「わしもなんよ…ここにいる仲間全員なんだ。あんたもこれでわしらと同じ仲間になった。気にすることはない。ここを自由に…。」 と話していた途中、ジロウは恐い表情をしていきなり立ち上がった。引き留めようとしたおじさんにジロウは口を開けた。 「魚をくれたことは感謝します。しかしわたしが嫌いな言葉は…仲間と信頼です。申し訳ないですが…。」 おじさんは止めなかった。 「いんや、気にすることないさぁ。気が変わったら…また来なさいな。」 おじさんは笑顔で去っていくジロウを見送った。
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