5人が本棚に入れています
本棚に追加
「はっ!?…夢だったのか…。」
ジロウは駅の前で眠っていた。影民になってからもう5日は経っていた。髭は伸び、整えていた髪型も今はボサボサになっている。服装も埃かぶって貧相が浮かび上がっている。この姿を見ると元社長とは全くわからない。
今も一人で彷徨っているジロウは。落ちている小銭やゴミを漁って食いつないでいた。しかし小銭は自販機でしか利用できない。買うにも客が店員には見えていないからだ。
「わたしは一生このままなのだろうか…。」
毎日ジロウに不安がよぎった。
最初のコメントを投稿しよう!