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「うるせーぐはぁ!!」
俺の部屋の扉が開いて閉じた。
一瞬の出来事だった…。
勢いよく開かれたドアは、壁にぶつかり、その反動で再びもとの位置へと帰っていく。
この原理。
ジリリリリリイイイイイイ!!
雅樹
「………おいおい」
壊れたらどうするんだよ…。
雅樹
「……はあっ!」
ひらめいた!
壊せばいいんじゃないか!
そうすれば泣き止むぞ。
あ……でもだめっ!
かわいい妹をギタギタに壊すなんて俺にはできないっ!!
雅樹
「って脳内妄想はいいっての」
俺は時計を手にとってひっくり返し、単3の電池を一本抜く。
ジリっ……
時計はすぐに止まり、チクタクという音も聞こえなくなる。
そりゃああたりまえだよな。
電池取ったわけだし。
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