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「楽しいのはアイツだ。俺がゴキブリ食ってたとき、教師の癖に笑ってたぞ」
「もう皆いじめないって言ってるらしいし」
「今日もうちのポストに犬のフンが入れられていただろ! まだ俺をいじめる気まんまんなんだよ」
「そんなことないわよ。今日クラスの子がこれをラレル君にってもってきてくれたの」
母は箱をラレルに渡した。ラレルが箱を開けてみるとそこにはぺしゃんこに潰れたトカゲがあった。
「車に轢かれたトカゲじゃねえか!ちくしょおおおお!!」
「そんなに嬉しいの?」
「嬉しいわけないだろ!そんなこともわからんのか!」
「そう…、ごめんね」
「息子に「イジメラレル」なんて名前つける糞親じゃわからないよな。悪魔くんもびっくりだぜ!」
「だって神社の神主さんが画数が良いっていうから」
「画数がよけりゃなんでもいいのかよ!」
「あんたも「ラレル」っていう名前を聞いてニコニコして喜んでいたじゃない」
「いつ喜んだ?」
「名前をつける時に決まってるでしょう」
「赤ちゃんの時じゃねえかあ!名前の意味なんか分かるわけないだろ!」
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