コンパ隊長

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コンパ隊長

それから時が経ち、私は大学生になった。 大学の頃は、学校はそこそこに通っていたが、 多くは要領で乗り切って主に『コンパ』と『バイト』に明け暮れた……。 私のバイト先や、 一緒につるんでいる大学のツレのバイト先の女友達に頼み、 コンパをどんどんセッティングしていったのだ。 そこでの私の役割は、盛り上げ役だった。 当時から、酒はそこそこ飲める方だったし、 カラオケも、レパートリーは多く、歌もなかなかだったので……。 まず居酒屋では、乾杯の音頭と同時に、 ビールをピッチャーでイッキした。 何回かそれを繰り返し、 調子の悪い時は、トイレにいって吐いてまた、イッキを繰り返した。 そこそこ盛り上がったところで、 二次会は、ほとんどカラオケだった。 ……カラオケは定番の盛り上がりそうな曲を積極的に歌い、 場のテンションをあげてから、 気に入った女の子が来てる時は、 その子の好きな曲を聞いて歌ったりもした。 盛り上げ役に徹した私は、おかげで、 ソコソコモテたが、 おいしくないことも多かった。 それは、クールで私よりハンサムな奴が、 いい所をもっていくことや、 話上手な奴が私が盛り上げている隙に、 お目あての女の子と仲良くなっているのだった。結果、大学生活で得た勢いのある飲み方や、 場を盛り上げるパフォーマンスは、 今後の私の酒豪への道に、大きな影響をあたえることになる。
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