車に………!!

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勿論、大学生で暇をもてあましている私は、ほぼ毎晩ラストまで飲んでいた。 いつも最後の方は、記憶が薄れているぐらいに…… ある時は、ふと気付くと、中国人の団体の中に混じって和気あいあいと飲み、拉致されそうになり、 また、ある時は、酔い過ぎて、徒歩でわずか数分の家にもたどり着けず、店をでて、すぐの電柱に寄り掛かってそのまま、熟睡したこともあった。 中でも、一番ヒドかったのは、同じく酔い過ぎて、家までたどり着かず、住んでいるアパートに、あと10mという道の真ん中で、 うわぁ~……!? 痛あぁ゛ぁ゛ぁ゛ー! と感じて起きると、 私は、道の真ん中で『大の字』で寝ており、すぐそばにステップワゴンが、エンジンをかけたまま止まっていた。 ……寝ぼけていたので一瞬、訳が分からず、眠たいので再び寝ようかと思ったが、ふと我に返り、『おいっ、オレ、今、ひかれたん・・・? 』と考えているうちに、 無事に起き上がった私の姿を確認して、安心したかのように、ステップワゴンは、ゆっくり動きだした。 慌てて『待て~』と大声で叫びながら、走って追いかけようとしたが、先程、車にひかれたばかりの足はいうことを聞かず、その場にうずくまるしかなかった。 早朝ということで、通行人もいなかったし、寝ぼけていたことと、酔っていたせいで車のナンバーを覚えることもすっかり忘れたため、あっさりと、ひき逃げを許してしまった。 ショックだったが、後日、病院にいって足を診てもらったら奇跡的にも骨には、異常がなく打撲程度ですんだ。 酒パワー恐るべし!! ズボンに、クッキリとタイヤにひかれた跡が残っていたのに……
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