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強い日射し。
当たった場所からじりじりと音を立ててる様な気がする。
すっかり肌は中も外も変わりなく熱を持って、知らず知らずの内に汗を滲ませている。
++ちいさなくちびる++
ため息を吐きたい。
はぁ、
───だって、この重苦しい空気は、どうも苦手で。
「…な、とりあえず、中に入らないか??」
恐る恐るの提案、だけど田島は、
「やだ」
としか言わなかった。
「あのさ、違くて───、暑いから、クーラーある所にさ、図書館とか…」
うんと歯切れの悪い言葉、でもさ、気付いている筈だろう、田島、俺の言いたい事とか───、どう、感じているか、なんて。
「嫌なものは嫌」
すっぽりと、俺の胸の中に入り込んで、その、俺よりも幾分小さなてのひらや細い肩を押しつける彼。
まっしろなシャツをぎゅっと握り込んで、あぁ、きっとてのひらはべっとりだろうな。
「田島、そうじゃなくて───」
なんて伝えたら良いんだ??迷惑、だと??
好きじゃないから、と…??
俺はうまく伝えられない。
俺がうまくかわせないのを知ってて、ずるいよ、田島。
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