1

8/38
前へ
/172ページ
次へ
「しかし 何か…ものすごい剣ですね」 ジャンもやっと気がはっきりしてきたようだ。 「ジャンにはわかるんですか? 私にはいまいちよくわからないのですが…」 すこし首を傾げながら聞いた。 「ジャンヌはこの剣を見てどうもないんですか?」 ベルトランは驚いて聞き返した。 「? いえ、これといって。 やっぱり2人とも変だよ?」 ジャンは一呼吸間をおいた。 「ジャンヌにはなんともなかったようですね。 我々は何やら妙な衝動にとりつかれたようです」 「妙な? 私にはそういうのはありませんでした。 ただどこかで見たような感じはするんです。 それ以外は別に感じるところはありません。 剣はあまり好きじゃないし…」 そういうと刀身を鞘に納めて立ち上がった。
/172ページ

最初のコメントを投稿しよう!

292人が本棚に入れています
本棚に追加