序.

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   しかし、そろそろ行かなくてはならなかった。  その角を曲がれば待たせている人がいたから。   ふぅー  男は再び深呼吸をし、今まさに散っているひとひらの桜の花びらを目で追った。  そこにふと突風が吹く。  その風で花びらは舞い上がり、校舎の屋根まで飛んでいって、やがて見えなくなった。  
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