君が必要

2/4
前へ
/4ページ
次へ
今日の俺の寝起きは、最悪だった。 何時もは見ない悪夢を久しぶりに見てしまったんだ。バージルが家に来てからは、暫く見なかった悪夢。 俺を庇って刺されて血を流しながら優しく微笑んで死んでいった母さんの夢。 それが俺にとってのトラウマで有り、悪夢である。 これで本当に自分は、大切な人が守れるのだろうかって思ってしまって不安になってしまう。 俺は、汗をかいてる体を綺麗にする為にベッドから出てシャワーを浴びる為に部屋を出ようとした時、部屋の前に誰か来た気配を感じて動きを止めて入って来るのを待った。 ガチャっという音とともにバージルが入って来たのに驚いた。 「バージル?」 「起きていたのか?」 「ああ。」 「大丈夫か?」 「何がだ?」 「いや、別に……。」 普段と違う表情に心配するような不安な顔をするバージルを見て俺は、微笑んで見せた。 多分、うなされていた俺の声がバージルの部屋に聞こえたんだろうと思い、安心させるように抱きしめた。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加