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─そのクリスマスイブの日も、私はバイトだった。
彼氏もいなかったし、遊ぶより働いている方が気楽だったから。
夜の8時頃、いつものように繁華街を歩いて帰っていた私は、おもちゃ屋の前でショーケースを眺めている1人の子供を見つけた。
その子の姿はお世辞にも綺麗とは言えなかったけど、着飾られたおもちゃ達を見ているその目はとても輝いていて…
なんか…ほっとけないような気がした。
それとも、その目に惹き付けられた…って言うのかな。
「ねぇ、あなたどこの子?」
私がそう言うと、その子は何も言わずにこっと笑った。
─とりあえず、連れて帰ろう。
何故かその時の私の脳には真っ先にその考えが浮かんできた。
今考えてみるとどうしてそんなことを思ったのか…
でも、その時はこの子を連れて帰らなくちゃいけない、とそれだけでいっぱいだった。
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