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「さて、ここともおさらばか。」
青年は、肩に軽く荷物をもち小高い丘から、転々と明かりのきえゆく村を眺めた。
彼が生まれ育った村は、辺境の地にあり、皆村から出ることなく一生を終えていく。
それが、村の幸せとされていた。
幼い頃から、青年は空を眺め、どこまで続いているのが・・・。
親に聞いては、諭されているような。
少し、村の幸せに疑問を感じるような少年だった。そして、空の先を求めたまま、青年になった。
畑を耕し、家畜を世話しながら。
空の先を想像した。
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