何事にも在るもの。

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夜・・・。 オルはすべての本を丁寧に積み上げた。 一番古い本に、オルがもっている金貨が載っていた。 「お金」という部類の最高位のものらしい。 その中には、伝説の金貨というものがあり、それは。 それは、世界の創造主のみが持つものだという。 わずかな、記載。 それだけで、オルには十分だった。 「村を出よう。」 空の果てをみたい。 ついでだ! 伝説だっていい、そんな創造主の金貨を探し回るのもいいじゃないか。 オルは何か吹っ切れたように、考えた。 ここは窮屈なんだ。 大好きだけど。 机の上の家族の写真を眺めながら、オルは決行の日を考えていた。
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