星降る夜

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空が…あかるい 時は深夜だというのに空は高く、澄み、広がる。 星明かりひとつないはずなのに、どうしてこうも闇を、孤独を。感じないんだろう? 身を切るような寒さの中、感覚の途絶えた手に唯一感じる温もりを俺は、強く意識しようとした。 寒さでガチガチになった俺の手を、同じくガチガチになった手でしっかりと握ってくれているであろう彼女のことを。 「とうとう、この日が来ちゃいましたね」 白い息を長く残して彼女、ののか がつぶやく。 「先輩、信じられますか?あと数十分で全部終わっちゃうなんて」 「いや、全然……そんなふうには、考えられないよ」 静かな夜。 巨大隕石がこれから降ってくるという予報があるだけで、そのほかはまるでいつも通りの夜。 でも、街の様子がすべてを物語っていた。
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