☆★

6/8

21人が本棚に入れています
本棚に追加
/76ページ
ルドルフはおじいさんが好きでした。 おじいさんはルドルフが好きでした。 ルドルフがおじいさんの髪と髭を好きなように、おじいさんはルドルフの真っ赤な鼻が好きでした。 ある年のクリスマスの日、おじいさんはルドルフに言った事があります。 「私は、暗い夜道を歩くのだから、お前の鼻は凄く役にたつよ!」 この言葉を、ある1人の女の子が聞いていました。 だからでしょうか。 次の年から、『赤鼻のトナカイ』という名の歌が、歌われるようになったのです。 でも、ルドルフが言った言葉は、誰も聞いていなかったのか、はたまた難しくて人々に親しまれなかったのか、ルドルフ以外の者から聞かれる事はありませんでした。
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加