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今から『仕事』を始める、このおじいさん。 おじいさんには立派な名前がありましたが、あまりにも永い間、その名前は使われませんでした。 使う必要が無かったから。 おじいさんと一緒にいたのは、ルドルフだけでしたし、ルドルフは、彼の名前を上手く発音する事ができなかったのです。ずっと、ずっと、 『おじいさん』 と、呼んでいました。 そんな訳で、おじいさん自身も自分の名前を忘れてしまったのです。
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