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そんな中、2人に聞こえてきた声。
『食べたい……食べたい……。』
『お腹が空いた。苦しいよ……。』
『力が出ない……。』
『どうか、食べ物に富んだ世界にならないものだろうか……。』
殆どは、食べ物を懇願する声でした。
「おじいさん。」
「分かってる。この子達には、いつもより沢山のご飯を、与えてやろうな。」
「はい。」
そこから少し離れた所では、また違った声が聞こえてきました。
『怖いよ……。』
『嫌だ。歩きたくない。』
『外を思い切り駆け回ってみたい。』
『僕の足を返して……。』
こちらは、恐怖に怯える、悲痛な声でした。
2人がそちらへ行ってみると………、
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