阿慰弗の病み

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明日が見えない    低い空の下で彷う僕を導いて下さい      この氷雨(あめ)さえも僕の想い出を荒らし流す様に温もりが冷めて行く 記憶さえ巡らない  無数の人よ愛よ    見えないまま僕が麻痺して行く          悦欲の群れの中  明日が見えない    白い吹雪の中で僕の手を引いて下さい     この雪さえも僕の過去を掻き消すかの様に足跡に積もり行く       僕が消えて行く中   明日が怖い      数えた燭(あかり)は夢の数  それも    虚しく 白く 落ちて 溶けて 刹那く    絶望(あす)は僕を切り離していた      明日が壊す過去の想い出夢の後        愚者(ぐうしゃ)と夢遊病に侵され消えて行く 歓喜なきままの終末  あの光景(ひ)の永遠を求めても       時間が僕を切り刻んでいた。
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