1人が本棚に入れています
本棚に追加
明日が見えない 低い空の下で彷う僕を導いて下さい この氷雨(あめ)さえも僕の想い出を荒らし流す様に温もりが冷めて行く 記憶さえ巡らない 無数の人よ愛よ 見えないまま僕が麻痺して行く 悦欲の群れの中 明日が見えない 白い吹雪の中で僕の手を引いて下さい この雪さえも僕の過去を掻き消すかの様に足跡に積もり行く 僕が消えて行く中 明日が怖い 数えた燭(あかり)は夢の数 それも 虚しく 白く 落ちて 溶けて 刹那く 絶望(あす)は僕を切り離していた 明日が壊す過去の想い出夢の後 愚者(ぐうしゃ)と夢遊病に侵され消えて行く 歓喜なきままの終末 あの光景(ひ)の永遠を求めても 時間が僕を切り刻んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!