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「っっはぁぁ!!なんやねん!なんでワシこんなトコにはまってんねん!!」
ガパッとソフトクリームの抹茶部分が外れたかと思いきや、コーンとクリームの境にウサギの頭が現れた。
「………ポチだ。」
「や、ブチだろ。」
ミカンだかリンゴを割って現れる、愉快なファミリーのペットたる猫の事だが……
ポチでもブチでもなかったような。
「………伊藤さんが今回1番軽いですからねぇ。こういう結果なんでしょう☆」
店主は呑気に笑っている。
重量関係の問題ではなく……まず、そのコントロールがなんとかならないものだろうか……。
「さ、それより我が店のクリスマスパーティーですよ☆皆さん中に入ってください。」
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「あれ?」
ちゃぶ台を囲み、上着を脱ごうとした奈桜は不自然なポケットの膨らみに眉を寄せた。
携帯はズボンのポケットに入れた。
上着のポケットは空のはず。
不思議に思い中を確認すると………そこから、真っ赤な手袋が出て来た。
「……なんだこれ?」
覚えの無い真っ赤な手袋に、奈桜は眉間にシワを寄せて首をひねる。
その時……視界にちらつく赤いモノ。ちゃぶ台を挟んだ向かいに座る翔哉が、全く同じ手袋を手にしていた。
「……………?」
「はー…やっとあったまるわぁ~~…。
このちゃぶ台がコタツやったら最高やねんけどなぁ……」
そして奈桜の隣に座り込んだ伊藤さんの耳が……茶から赤に変わっている。
いつのまにか、耳にはまった靴下が霧生の洗濯物じゃない。
「……?」
「バクがね。」
首をひねる奈桜に、翔哉がニコニコしながら話しかけた。
その頬はほころび、赤い手袋を大切そうに抱いている。
「ティナからの感謝のキモチだって。
そう言って投げよこしたよ。」
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