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二人で過ごす初めてのクリスマスがやってきた。
―じゃあ、明日、駅で午前10時に。―
前の日に決めた待ち合わせ時間に間に合うように、私は朝の6時に起きた。
ついに小さい頃からの夢が実現する…
悠太と一緒に行ける喜びと、夢が叶う興奮が交錯し、私のテンションは、何日か前から並みならないモノになっていた。
もちろん、昨日も、ようやく寝ついたのは午前3時頃(推定)。
白のセーター、黒のショートパンツ、黒のオーバーニーソックス、それに白のニットのコートと赤いニットのロングマフラーを合わせ、頭の中でえんじ色のロングブーツを履いた。
服装が決まってからも、何度となくクローゼットを開けては、スカートやセーターを並べた。
直前まで悩んだ結果、当初予定した服装で体をかため、自然に早くなる気持と足をおさえながら歩いた。
顔にあたる風が冷たくて、冬を感じさせた。
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