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次の日は終業式。
午前中で学校が終わり、私と沙希は例のハンバーガーショップでランチを楽しんでいた。
「夏休みは、悠太くんと遊びまくりでしょ❤3年だから部活もないでしょ。もしかして旅行とか⁉」
沙希の言葉に私はわざと明るく言った。
「私さぁ、昨日悠太とは別れたんだ!」
沙希は絶句した。
目を大きく開いて私を見た。
そして食べかけのハンバーガーをお盆の上に置いた。
「何が…あったの?」
真剣な沙希の目を見た瞬間、今日ずっと普段通り振る舞ってきた嘘の姿が崩れた。
涙がこみあげてきて、必死に押さえたけど止まらなかった。
周りにたくさん人いるのに…
子供みたいに…
そう思ったけど、もう止まらなかった。
沙希が慌てて私の隣にきた。
そしてずっと背中を抱いていてくれた。
「辛かったね。」
そんな優しい言葉かけてくれるから…。
ますます涙が溢れて。
でも沙希は人目を気にすることなく、ずっと側にいてくれた。
私は20分くらい泣き続けた。
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