イブ6日前

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翔子は自分で言って笑ってしまった。 28歳の椎名さんが、20歳とか、趣味は女を口説く事なんて冗談でも言わないだろう。 「…仕事するか」 スタッフルームを出ると、翔子は仕事場に戻る。 「あ、椎名さん何でした?」 梨奈は、翔子の姿が見えると駆け寄ってきた。 「あー…シフトの話」 そう言うと梨奈が少し残念そうな顔をした。 「なぁんだ、てっきりクリスマスのお誘いかと思いましたよ」 「はぁ!?何でそうなるの…」 「だってぇ、そうだったら楽しいかなぁと…」 「楽しくないない」 「翔子さん位ですよ、椎名さんの事毛嫌いしてるの」 確かに容姿はいい。 大人の魅力もある。 皆遠巻きに椎名さんの事を憧れてるのも分かる。 「私は苦手なの…何考えてるのか分からないし」 「それもミステリアスじゃないですかぁ」 「本田さんに長谷川さん、口だけじゃなく手も動かして下さいね」 2人が後ろを振り向くと、椎名が立っていた。 「すみません」 「すみませーん」 翔子と梨奈はそう言うと、交代の準備を始める。
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