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イブまで後5日―…
昨日は夜中に帰りついて、今日は朝からなんてキツい。
翔子は欠伸をしながら、開店の準備をしていた。
「翔子、おはよー」
「おはよう、晴」
晴は、同じ時期ここに入ってきた同期である。
翔子はさっぱりとした容姿なのだが晴は派手だ。
「今日はいつもより気合い入ってない?」
髪もしっかり巻いて来て、口紅の色も濃い。まつ毛もいつもより長い。
「うふふ、今日こそ椎名さん誘うのよ」
「はいはい」
晴は翔子の隣で開店の準備を始める。
「そう言えば今年はクリスマスどうするの?」
「いつもと一緒」
「まだ彼氏いないの。男位紹介するわよ」
「晴の友達チャラいから嫌」
翔子は、殆んど化粧をしない。
ファンデーションと口紅を付ける位だ。
「翔子もしっかり化粧すれば良くなるのに。素材はいいんだから」
これは晴の口グセ。
つまり私の化粧を自分好みにしたくて仕方ないのだ。
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