イブ5日前

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「ほらっ、早く」 仕事が終わり、晴に連れられて来たのは某ブランドショップ。 見れば翔子の店とは0の数が1つも2つも違うものばかりだ。 「こんな高価なの買うの?」 ショーウインドウのアクセサリー達を見て、翔子は怪訝な顔をした。 「そっちじゃなくてこっちよ」 晴が指差す方向には、マフラーが置いてある。 「彼女でもないのにそんな高いものあげたら引くでしょ?ブランドモノだけど比較的安いものにするのよ」 「なるほど…」 晴は楽しそうに選び始めた。 翔子もブランドものには興味ないが、何となく目をやる。 「…晴」 「何よ」 「マフラーでも3万近くするんですが…」 ビックリなお値段に、翔子は手を引っ込めた。 「今まで付き合って貰ってたのに値段見てなかったの?」 何回も頷く翔子に、晴はため息を付く。 「まぁいいわ。これにする」 晴は、黒のマフラーを持ってレジへと向かう。 毎回毎回、翔子は何で買い物に付き合ってるのは分からない。 自分で決めるんなら、別に私連れてくる意味ないのに。 晴曰く、1人で選ぶより誰かいた方が楽しいからだそうだけど。
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