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レジでプレゼント用の包装をしてもらい、晴は帰って来た。
「さて、翔子は何か行きたい所ある?」
「私は特にないかな」
「じゃあちょっと早いけど、居酒屋行く?」
時計は7時を差していた。
そろそろお腹も空いてくる時間だ。
「うん」
2人は、駅近くの居酒屋へ向う。
「椎名さん好きになったのって何で?」
「先月、別れたじゃない私達」
晴は先月まで5歳上の彼氏と付き合っていた。
理由は良く分からないが、その1週間後にはケロっとしていたのだ。
「別れたって言ったら、気を使って仕事休みにしてくれたの」
「……あり得ない」
「翔子は椎名さんの事変に見すぎよ。で、いつも冷静で何考えてるか分からない椎名さんが、優しくしてくれたギャップにコロっとね」
晴の表情は、恋する乙女だ。
そんな事を考えた。
しかし、椎名さんがねぇ。
仕事と私情は持ち込まないで下さいね。とか笑顔で言いそうなのに。
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