謎のメールと謎の眼鏡

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まぁ、長谷川さんにはクリスマスの予定位あるか… 楽しそうに接客する梨奈を後ろから眺めて、翔子は思った。 翔子の担当は、ジュエリーショップだ。 高額な品も在ることはあるが、殆んどが購入しやすい値段のものばかりだ。 その上セールとくれば人は多い。 「これお買い上げです」 梨奈が翔子にペアリングを差し出した。 「わかった」 丁寧にラッピングして、袋に入れてレジ打ちをする。 「有り難うございました」 営業スマイルでお客を見送る。 …ペアリングか… 何年買ってないんだろ。 今年で25。 この会社に入ってから丸3年彼氏がいない。 そう思うとゾッとして、翔子は仕事に専念する事にした。
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